甲子園で評価を上げたのは履正社・森田大翔!逆に評価を下げたのは誰?

甲子園で評価を上げたのは履正社・森田大翔!逆に評価を下げたのは誰?

2023年9月10日に台湾で行われたU18 野球のW杯で日本代表が初優勝を果たしました。その選手の中には甲子園 注目選手も非常に多く集まっており、将来を期待させてくれるプレーを随所に見せてくれていました。

また、夏の甲子園では夏連覇を目指した宮城・仙台育英高校に「エンジョイベースボール」を掲げる神奈川・慶應義塾高校が勝利し、107年ぶり2度目の優勝を果たしました。

この甲子園で注目を集めていたのが佐々木麟太郎をはじめとする【高校Big4】と呼ばれる選手たちです。その中でも大阪桐蔭高校・前田悠伍は大阪大会決勝戦で履正社高校に敗れ、甲子園出場を逃していましたが、U18ではエースとして初優勝に大きく貢献しました。一方で佐々木、真鍋、佐倉の3選手は選出もされず、甲子園開幕前までそれほど注目の集まっていなかった履正社高校・森田大翔が大活躍を見せました。

そこで今回は甲子園で評価を上げた選手、下げた選手を一挙に紹介していきます!

評価を上げた選手4名

まずは甲子園で評価を上げた選手を4名紹介します。

森田大翔(大阪・履正社高校)

大会で最もスカウト陣の評価を高めたのは、森田大翔と言われています。

高校通算34本塁打を記録している右の大砲候補は甲子園でも初戦の鳥取商戦、2回戦の高知中央戦と2試合連続で本塁打を放ちました。2年秋まで6本塁打だった森田は2年秋から28本塁打をマークしたように1年間の伸び幅が素晴らしかった。

スカウト陣の評価は

「構えからして雰囲気があった」、「フォロースルーの大きなスイングで、プロで鍛えてみたいと思わせる素材」とおおむね好評を得ています。「右打ちの強打の内野手」はプロ側の需要が高い割に、今年のドラフト戦線にめぼしい候補が少ないため、ドラフト会議でも早い段階での指名の可能性もあります。

横山聖哉(長野・上田西高校)

横山聖哉は長野大会で2本塁打を放ち、一躍プロ注目選手となった新星です。身長181㎝、体重82㎏と立派な体格の大型遊撃手です。

パ球団スカウトは「ドラフト3位……、いや、2位で指名される可能性もあります。守備が良くて、打球に対する最初の一歩の踏み出しが非常に早い。不安定だった送球は改善されていた。がっしりとした体格の割に身軽に動けているのも評価できる。打撃に関しては変化球と速球への対応に課題があるけど、それはプロ入り後に鍛えればいいことです」と非常に高い評価をしています。

山田脩也(宮城・仙台育英高校)

仙台育英高校を2年連続の決勝進出に導くなど、見事なキャプテンシーを発揮した山田脩也も評価を上げ、特に打撃を評価されました。

あるスカウトが山田について「まず顔がいい。華があるというのはプロ野球選手に欠かせない要素です。」と話し始めました。確かに、巨人・坂本勇人やオリックス・山本由伸など、球界の超一流選手は外見から興味を持ってもらうことができます。

続いてプレーについては「厳しい目で見ると、守備は送球の精度に不安があるし、体の線が細くてスケール感がやや足りない印象ですが、なにより打撃にセンスを感じます。バットを構えた時に何かやってくれそうな雰囲気があり、実際に打っている。ミートする技術が優れています。また、機動力もあるから、プロ入り後に外野やセカンドもできると思う。ドラフト3位までには消える素材です」と評価しています。

黒木陽琉(鹿児島・神村学園高校)

投手で特に株が急上昇したのは神村学園の左腕・黒木陽琉です。

パ球団スカウトの評価は「直球の球速は140キロ前後ですが、柔らかい腕の振りで球にキレがあり、ベース際でよく伸びる。打者にとって見た目以上に速く感じるはずです。2回戦と、準々決勝はピンチの場面で登板し、いずれも火消しに成功したのは高評価。制球力もそこそこ良く、積極的にインコースに投げ込んでいます。プロ志望届を出せばドラフト4位に入ってくるかもしれない」というものです。

甲子園で一躍全国区になりましたが、今春までは実績らしい実績はほとんどありませんでしたが、指にかかった最速146キロのストレートは加速感があり、空振りを奪えるカーブとのコンビネーションは鮮烈だった。

評価を下げた選手

一方で評価を下げたのは【高校Big4】の佐々木麟太郎、真鍋慧です。

佐々木麟太郎(岩手・花巻東高校)

高校通算140本塁打をマークする世代を代表する大砲として注目を集めた今夏の甲子園では16打数6安打、打率.375と存在感を見せたものの、すべてシングルヒットで、期待された本塁打はありませんでした。

佐々木のバッティングについて「詰まっても内野手の間を抜ける打球スピードがすさまじい」と評価するスカウトがいる一方、「あれだけアクションの大きなフォームではプロの速球についていけない。プロで矯正できるかも不安」と疑問符をつけるスカウトもいました。

そんな声があるのを知ってか知らずか2回戦では突如打撃フォームを大谷翔平のようなノーステップ打法を取り入れた。結局3回戦では元の打ち方に戻しており、勝ちに対する考動力は評価できますが、“プロで活躍する”ことを考えるともっと画を出してもいいように思えますね。

真鍋慧(広島・広陵高校)

佐々木麟太郎と並んで評価を受けていた真鍋慧も評価を下げました。3回目の甲子園となった真鍋だが、打撃不振に苦しみ、敗れた3回戦の慶応戦では送りバントを失敗するなど、ドラフト上位候補としては、あまりに寂しい結果に終わりました。

ただ、日頃から木製バットを使用して練習しているため、バットヘッドのしなりを生かしたスイングができたり、守備面ではスローイングも強く、一塁だけでなく三塁や外野手としての将来像も考えられる選手です。プロ志願届を出せばプロ野球ドラフト会議指名漏れはないでしょう。

最後に

今回は甲子園 注目選手を甲子園で評価を上げた選手、下げた選手についてまとめてきました。

佐々木麟太郎も評価を下げたとは言え、高校通算140本の実績は十分。ドラフト1位候補であることに変わりはないでしょう。今年は大学進学、社会人を経てプロを目指す選手も多く、誰がプロ志願届を出し、ドラフト指名がかかるのか、まだまだ目が離せませんね!