昨今、ADHDを公表する有名人が急増していますよね。ADHDとは発達障害の一種で、有名人でも多く診断されている脳機能の障害です。発達障害といっても日常生活に支障のないケースもあり、程度は人それぞれのため、一見するとADHDがあるとは思えない有名人も多いですよね。
この記事では、ADHDを公表した有名人の例を挙げながら、ADHDという病気について解説していきます。
有名人も抱えるADHDってどんな病気?
ADHDを公表した有名人が多いように、昨今はADHDと診断される人が増えてきています。多様化が認められるようになった現代、日常生活がスムーズに送れない違和感を感じた人や子どもの親が、病院に相談するケースが多いようです。ADHDは発達障害の一種ですが、知的障害や身体障害を伴わないこともあるので、一見発達障害があるとは思えないほどに、一般社会に溶け込んでいる人が多いんです。
それでは、ADHDがどのような病気なのかを見ていきましょう。
ADHDの特徴 | |
症状 | 日常生活への支障 |
不注意 | 物事に集中することができない 忘れ物や物忘れが激しい |
多動性 | 落ち着きがない 長時間座っていられない 人の話を聞けない |
衝動性 | 思いついた行動を唐突に行う 順番を待てない |
1つ1つ掘り下げてみましょう。
不注意
ADHDの症状は、物事に集中することが難しい「不注意」です。ADHDの有名人たちも、幼少期に学校の授業に集中できず先生に怒られた記憶が残っているようです。また、忘れ物や物忘れが多いこともADHDの特徴です。忘れないように覚えておくことが苦手な上に、こまかくメモすることもしないので、毎日同じものを忘れることがあります。
タレントのフワちゃん障害があるのではないかと世間から心配されていますが、忘れ物の多さや遅刻癖が、ADHDの症状と一致しますね。
多動性
ADHDの症状は、言葉の通り多く動くことを表す「多動性」です。授業中や会議中に席を立ってしまったり、長時間同じ場所でじっとしていることを苦手とします。人との会話でも、自分の話したいことを一方的にしゃべってしまい人の話を聞けなかったり、夢中になるとまわりが見えないほどに過集中してしまったりします。落ち着きがなく、常にいろんなことにチャレンジしたいと思ったり、熱しやすく冷めやすい行動派の人にも当てはまる部分があるでしょう。
衝動性
ADHDの症状は、突発的に行動する「衝動性」です。自分がやりたいと思ったタイミングで行動に移してしまい、本来待つべき順番を守れなかったり、自分の欲望を抑えきれなかったりします。人の話を聞けないという特徴は、多動性だけでなく衝動性にも該当し、人が話し終わる前に話し出してしまったり、クイズの答えを我慢できずに叫んでしまったりします。
ADHDを公表した有名人一覧
ADHDを公表した有名人は、次の通りです。
名前 | 性格や特徴 |
栗原類 | 聴覚過敏があった モノが決まった場所にないと不安感を感じた |
木下優樹菜 | 無くしものが多い 物忘れが激しい スケジュール管理ができない |
Fukase(SEKAI NO OWARI) | 幼少期に勉強が苦手だった 集中力がなかった |
ウィル・スミス | 幼少期に落ち着きがなく、先生から「注意散漫な問題児」といわれていた |
エハラマサヒロ | 空気を読むのが苦手である 人と同じ行動ができない 抽象的な認識ができない |
やまと(コムドット) | 落ち着きがない 無くしものが多い 物忘れが激しい |
栗原類さんはアメリカで生まれ育っており、ADHDと診断されたのも8歳のとき、アメリカ在住時だったそうです。木下優樹菜さん、Fukaseさん、ウィルスミスさん、エハラマサヒロさん、そしてコムドットのやまとさんは、幼少期を過ぎてから診断されたそうですよ。
幼少期に診断された栗原さんを含むADHDを公表した有名人たちは、日常生活を送る上で何らかの違和感や生きづらさを感じ、診断に至ったケースが多いようです。
まとめ
イーロンマスク氏も、自身がアスペルガー症候群だと明かしたことで話題になりましたが、ADHDを公表する有名人も多くなってきています。ADHDは発達障害の一種であるにもかかわらず「グレーゾーン」と呼ばれることもあり、定型発達児に近い性質で見られることがあるので、ADHDの特性を持った子どもたちは、集団生活で生きづらさを感じやすいと言われています。多様性を認める風土が広がり、ADHDを持つ人も快適に過ごせる社会に変わっていくと良いですね。